
呼吸器内科
呼吸器内科
呼吸器内科は、せき、痰(たん)、息切れなど、呼吸に関わる体の不調を専門に診る診療科です。
「かぜかな?」と思っていても、実はその背景にぜん息や肺炎、肺がんといった、より深刻な病気が隠れていることがあります。
このような症状がある場合は、ひとりで悩まずに、ぜひ一度呼吸器内科を受診してください。早く原因を突き止めることが、適切な早期治療につながります。
肺炎は、肺の中で炎症が起きる病気です。原因となる菌の種類によって、症状や治療法が異なります。
細菌性肺炎
ウイルス性肺炎
非定型肺炎
治療は、原因となっている菌やウイルスに合わせた薬を最後まで飲みきることが大切です。
食べ物や唾液などが、間違って気管に入ってしまうことを誤嚥といいます。通常は、せきでこれらを外に出せますが、高齢の方や脳血管障害を経験した方などは飲み込む力が弱く、誤嚥したものが原因で肺炎を起こすことがあります。
「最近よくむせるようになった」と感じる方は、飲み込む力が弱くなっているサインかもしれません。食事の形態を見直したり、お口の中を清潔に保ったりすることが予防につながります。
タバコの煙など有害な物質を長期間吸い込むことで、肺に炎症が起き、呼吸がしにくくなる病気です。以前は「肺気腫(はいきしゅ)」や「慢性気管支炎」と呼ばれていました。
COPDになると、肺が少しずつ壊れていき、一度壊れた部分は元には戻りません。そのため、早めに治療を始め、症状の進行を抑えることが非常に重要です。
気管支ぜん息と合併することがあり、ぜん息とCOPDのオーバーラップ(ACO)と呼ばれ、両者の治療を適切に導入することが推奨されています。
肺がんの最大の原因は喫煙です。喫煙量が多いほど、肺がんになるリスクが高くなります。
初期には自覚症状がほとんどないことが多いですが、進行すると体の他の部位に転移することもあります。治療法は病状によって異なり、手術や放射線治療、薬による治療などがあります。
眠っている間に何度も呼吸が止まったり、浅くなったりする病気です。大きないびきをかくことが多く、本人は気づきにくいのが特徴です。
呼吸が止まることで、体は酸素不足になり、熟睡できなくなります。その結果、日中の強い眠気やだるさを引き起こし、交通事故などの原因になることもあります。
また、放置すると高血圧や心臓病、脳血管障害のリスクが高まるため、早めの治療が大切です。
まずはご自宅でできる簡単な検査で、呼吸がどれくらい止まっているかを調べます。
治療法の一つにCPAP(シーパップ)という機器があります。マスクを装着して眠ることで、機械が空気を送り込み、呼吸が止まるのを防ぎます。
「タバコをやめたいけど、なかなかやめられない…」と悩んでいませんか?
禁煙が難しいのは、タバコに含まれるニコチンによる体の依存と、喫煙が習慣になっている心の依存、この両方を乗り越える必要があるからです。
禁煙外来では、医師のサポートと、ニコチンパッチなどの禁煙補助薬を使って、つらい離脱症状を和らげながら禁煙に挑戦できます。
禁煙治療には健康保険が適用される場合もあります。ぜひお気軽にご相談ください。
禁煙治療に保険を適用するためには、下記の条件を満たすことが必要です。
※過去に健康保険等で禁煙治療を受けたことがある場合、前回の治療開始日から1年以上経過していないと保険適用になりません。
※2020年度から加熱式タバコ使用者も健康保険による禁煙治療の対象として認められています。
ニコチン依存症のチェック
ニコチン依存症テストで診断し、保険適用の可否を確認します。
一酸化炭素濃度の測定
息に含まれる一酸化炭素(タバコに含まれる有害物質)がどの程度かを確認します。
「禁煙開始日」を決めて、禁煙宣言!
「禁煙開始日」をご相談しながら決め、「禁煙宣言書」を作成します。
禁煙経験の確認とアドバイス
現在の健康状態や体重を確認し、これまでの喫煙歴、禁煙歴、既往歴などをおたずねします。ニコチン切れ症状への対処法などを一緒に考えましょう。
禁煙補助薬
禁煙補助薬の特徴と使い方をお伝えします。
12週間にわたり計5回の診察を受けていただきます(決められた期間毎にご来院いただきます)。各診察時には体重の変化や息に含まれる一酸化炭素の濃度を測定し、禁煙の効果を確認いただきます。また、診察でいろいろなアドバイスを受けていただくことで、禁煙が成功しやすくなります。
COPDなどの病気で、体に取り込める酸素の量が少なくなってしまった方のために、ご自宅で酸素を吸入する治療法です。
酸素吸入をしながらでも、普段通りに生活できるよう、さまざまな種類の機械があります。
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